借用書の書き方には特に決まりは無く、文書そのものは稚拙でも内容さえ整っていれば、法的にも立派に借用書として認められます。
ただ借用書の書き方には基本的な注意事項がありますので、借用書の書き方で気を付けなければいけないポイントを以下に簡単にご説明します。
借用書の書き方としてのまず第一はタイトルの書き方ですが、タイトルは一般的に「借用書」又は「金銭消費貸借契約書」とします。
タイトルは無くても借用書としては通用しますが、ただ何の書類かを示す為にタイトルは付けた方がいいですね。
次に必ず記載するのはお金の貸主と借主の名前ですが、名前で注意しなければいけないのは、年配者の名前によく使われている旧漢字や当て字などは、そのままの文字を正確に書きます。
個人の名前は旧漢字と新漢字の様に文字が違うと別人になってしまいます。
又、借用書の中にたびたび名前が出て来る様な場合は、貸主を(以下甲という)、借主を(以下乙という)という様に最初に定義付けしておけば、いちいちフルネームを書く必要がなくなりますので後が楽です。
借用書の書き方で特に大事なのは、借用書に必ず記載する金額や日付などの数字の書き方です。
借用書の書き方の本などにも必ず注意がありますが、数字は私達が普段よく使う「1」、「2」、「3」、「10」などのアラビア文字ではなく必ず「壱」、「弐」、「参」、「拾」という様な漢数字を使います。
借用書の書き方で一番注意しなければいけないのは「金額」、「日付」などの改竄ですので、数字は後から改竄し難い漢数字を使うという事を覚えておいてください。
借用書の書き方の最後は契約の日付と貸主、借主双方の署名と捺印ですが、この場合の契約日付はもちろん「平成○年×月△日」の様に漢数字を使います。
借用書の書式の知識は「自分は絶対に借金などしない」と思っている人は、自分には必要が無い知識と思われるかも知れませんが、お金は何も自分が借りるものとは限りません。
親戚や知人、取引先などから借金を申込まれて、様々な付き合いや義理から断れない場合もあります。
その場合相手方との間で借用書が無いと、万が一相手がお金を返済してくれない場合、非常に難しい事になります。
又、借用書の書式が不備な為にお金を貸した側が不利になったり、はなはだしい場合は借用書の書式の不備に付け込まれて、貸したお金を踏み倒される例も世の中にはたくさんあります。
借用書の書式についての知識は昔ののんびりしていた時代と違って、今の時代社会人なら誰もが知っていなければいけない常識の様なものです。
借用書の書式には決まったフォームは無く、要は借用書の書式のポイントさえ知っていれば何も難しい法律知識などは必要ありません。
借用書の書式は概ね次の様な内容です。
タイトル:借用書、金銭借用書、金銭消費貸借契約書
借入年月日
借入金額
利息(記載が無ければ無利子))
返済期日
延滞利息やペナルティ(残債一括返済の規定など)
証書の作成年月日
貸主、借主の住所、氏名、捺印
連帯保証人がいる場合は連帯保証人の住所、氏名、捺印
借用書の書式は内容さえきちんと記載されていれば、ワープロ打ちでも便箋に手書きでも構いませんが、ただ署名だけはタイプではなく自筆で署名した上で捺印します(印が無くても自筆の書名があれば借用書は有効)。
借用書の書式で注意するのは次の諸点です。
①記入する数字は「1」、「2」、「3」、「10」の様なアラビア数字ではなく、数字を改竄されない様に必ず「壱」、「弐」、「参」、「拾」の様な漢数字を使う。
②署名は必ず戸籍上の文字を使う(旧漢字や当て字など)。
③返済期日は明記する(返済期日が無い場合、貸主は何時でも返済を要求出来る)。
金銭借用書は「借用書」とだけ書く場合もありますが、単に借用書と書いた場合、対象物がお金なのか物なのか内容を読まなければ分かりません。
ですから丁寧に金銭借用書と書いた方が分かり易いですね。
金銭借用書はお金の貸し借りの証となる書類ですが、お金の貸し借り自体は金銭借用書が有ろうと無かろうと有効で、借りたお金は返済期日が来れば返さなければなりません。
ただ借主が返済期日までにお金をきちんと返済するなら金銭借用書は無くても何も問題は起きませんが、残念ながら世の中には借りたお金を返さない人、又、返したくても何かの事情で返せなくなる人もいます。
その場合最終的には法的な処置を取らざるを得ない事もあります。
金銭借用書の有無はこの様な金銭の返済を巡るトラブルが発生した場合、特にお金の貸主の利益に大きな影響を与えます。
金銭借用書が無く口約束だけでお金を貸した場合、まず最初に貸主は「確かに○○さんにお金を貸している」という事を立証しなければいけない事になりますが、もし借主が「自分は借りていない」と主張した場合、これはいわゆる「水掛け論」で立証が非常に難しくなります。
金銭借用書の基本的な意味はこの様なお金の貸し借りを巡る万が一のトラブルに備えるもので、例え親族や親しい友人であっても、お金の貸し借りに関してはやはり金銭借用書は作っておいた方が良いと思います。
蛇足ですが金銭借用書が親子間の場合、相続税や贈与税の脱税に利用される事を恐れる税務署所はなかなか認めてくれませんので、返済を銀行振込みにするなどして証拠を残しておく必要があります。
借用書のサンプルは極めてシンプルなものから、金融機関などからお金を借りる時に署名捺印を求められる、「金銭消費貸借契約書」と呼ばれる少しものものしい書類まで、様々な借用書のサンプルがあります。
借用書のサンプルで最もシンプルな形式は、皆さんもご存知のマージャンの勝敗表な借用書とも何とも書いてなくて、ただ個人の勝ち負けの金額が書かれているだけの代物。
この様なものでも例えば給料日には勝っている人がお金を取り立てに来て、負けた人は当然の様に(又はしぶしぶ?)お金を支払いますね。
例えマージャンの勝敗表でも、敗者が勝者に借金がある事を認めて給料日にそれを返済する以上、その勝敗表は立派に借用書です。
但し、マージャンの掛け金は博打のお金で違法行為ですから、相手が支払ってくれないからといって裁判所に訴えても相手にしえもらえませんよ(笑)。
ただ違法行為の博打の掛け金と違って、普通の金銭の貸し借りでは例え親しい友人であってもやはり借用書は作る必要がありますので、その最もシンプルな例をまず示しましょう。
借用書のサンプルで最もシンプルなのは次の様なものです。
①貸主の名前を「日本 太郎様」という様に書く
②金額を書く
③「上記借用致しました」と書く
④借用年月日を書く
⑤住所、氏名を自筆で書く
この借用書のサンプルは借主が一方的に貸主に差し入れる借用書の形式です。
この借用書のサンプルでは「返済期日」が書かれていませんが、この様な場合法的には返済期日は「無期限」となり、貸主はいつでも自由に(極端な話、翌日でも)返済を要求出来る事になっています。
借用書のサンプルとしては上記の様なシンプルなものでも有効ですが、金銭消費貸借契約書などきちんとした借用書のサンプルとしては次の様な要件を記載します。
①タイトルを借用書、金銭借用書、金銭消費貸借契約書などと書く
②借入年月日を書く
③金額を書く
④利息を書く
⑤返済期日と返済方法を書く
⑥延滞のペナルティを書く
⑦借用書の作成年月日を書く
⑧貸主、借主の住所、氏名、捺印
⑨連帯保証人がいる場合は連帯保証人の住所、氏名、捺印
以上が借用書のサンプルでは一般的な記入要件です。
借用書の様式には特に決まった様式は有りませんが、一般的にはおおむね次の様な内容を記載します。
①タイトル:借用書、金銭借用書、金銭消費貸借契約書など
②金額
③借入年月日
④利息
⑤返済期日と返済方法
⑥延滞利息、その他のペナルティ
⑦借用書の作成年月日
⑧貸主、借主の住所、氏名、捺印
⑨連帯保証人がいる場合は連帯保証人の住所、氏名、捺印
借用書の様式には記載の順序は特に決まりはありません。
又、貸借金額が大きい場合など、上記以外に様々な取り決めをする事がありますが、その場合は次ページ以降に添付し、勝手に差替えが出来ない様に、ページ毎に「割り印」をしておけば良いと思います。
借用書の様式に付いては、要は金銭の貸借が確かにあった事が証明出来れば良いので、あまり難しく考える必要はありませんが、ただ借用書を作る場合は以下の様な点に注意が必要です。
①アラビア数字の「1」、「2」、「3」などは例えば「3」を「8」の様に書換えが可能、金額などの数字は「壱」、「弐」、「参」の様な漢数字を使う。
②個人が借主の場合署名は自筆が原則、ゴム印やタイプは不可(実印捺印の場合は可)。
③個人が借主の場合、会社名や屋号などの肩書きは不可(個人が借主で無くなる)。
④捺印は「実印」が基本(印鑑証明書添付)、実印を持っていない場合は、必ず署名は自筆でサイン。
⑤「捨印」は要求されても押さない(内容を勝手に書き換えられる事がある)。
⑥1万円以上の金銭貸借は「収入印紙」が必要、但し、無くても借用書は有効。
借用書のフォーマットは銀行や消費者金融など「貸金業」の人達は必ず作っておく必要があります。
ただ一般の人は個人で「金貸し」を副業にしている様な特殊な人を除けば、多分借用書のフォーマットが必要な人は少ないでしょうね。
しかし少なくとも商売をしている人の場合はずっと「無借金経営」を続ける事は難しく、ほとんどの場合何度かの借金をする事になると思います。
又、借用書のフォーマットに関する知識は、サラリーマンでもお仕事をする上では必要な知識です。
借用書のフォーマットは書店に行けば様々な本で紹介されていますし、インターネットで検索すれば幾らでも見つける事が出来ます。
借用書のフォーマットにはお役所に提出する申請書類の様に「借用書のフォーマットはこの様に書きなさい」という決まりはありません。
借用書のフォーマットは法律用語で言うところの「私文書」ですから、どの様なフォームであってもそれは当事者の自由です。
但し、借用書のフォーマットを作る時には基本的なひとつの前提条件があります。
その前提条件というのは「相手は貸したお金を返してくれないかも知れない」という、つまり俗にいうところの「人間性悪説」に基づいて、借用書のフォーマットは作られるという事です。
「人間性悪説」というのは「人間は必ず悪い事をする」という考え方で、その反対に「人間は本当は皆善人だ」と考えるのを「人間性善説」と言いますね。
しかし、借用書のフォーマットというのは「人間性悪説」、それも人間不信の塊の様な「人間性悪説」に基づいて作られていると覚えておいてください。
その前提に立って借用書のフォーマットを見れば「なるほど」と頷けます。
借用書の作成はなぜ大事なのでしょうか?
私達日本人は昔から「武士は食わねど高楊枝」だとか「宵越しの金は持たない」などと言って、とかくお金の事をあれこれと細かくいう事を敬遠し、太っ腹なところを見せたがりますね。
その為借用書を作成せずに、親しい親族や友人などの間では金銭の貸し借りを口約束だけで済ます事も多く、その結果トラブルになって昨日までの親友が先祖代々の親の敵の様になってしまう事も少なくありません。
借用書の作成は個人商店であっても何かの商売をしている人にとっては常識ですが、日頃あまり金銭の貸し借りに慣れていないサラリーマンの場合、例えば同僚同士のお金の貸し借りに借用書を作成するのには抵抗感がある様です。
しかし人間には悪気は無くても勘違いや物忘れという事があります。
例えば10万円貸したのに相手が「いや俺は5万円しか借りていない」と言い張ったり、はなはだしい場合は「俺は借りていない」などと言い出す事だってあります。
特にあちこちから借金を重ねている人や、年齢から来る物忘れが激しい人などにはそういう人が多いでしょう。
もちろん中には借用書を作成していない事をいい事に、借金を計画的に踏み倒そうという人だっているかも知れませんね
借用書を作成していればこの様な場合、それを見せれば勘違いや物忘れをしていた人は元々悪気は無いので、多分自分の間違いを認めてくれるでしょう。
それでもあくまでも言い張るならば最後は法的手段も考えなければいけませんが、その場合は借用書が作成されているかどうかが決め手になります。
借用書の作成はお金の貸し借りに大変大事な事がお分かり頂けたでしょうか?